乳歯が抜けて生えてきた大人の歯が、重なっていたり、ねじれていたり。「このまま自然に並ぶのかな」と心配になりますよね。永久歯が重なって生えてくるのは、多くの場合、歯が並ぶ顎のスペースが足りないことが原因です。 この記事では、なぜ重なるのか、自然に並ぶことはあるのか、相談の目安を紹介します。
なぜ、永久歯は重なって生えてくるのか
永久歯は、乳歯より一回り大きい歯です。 乳歯のときにぴったり並んでいた場所に大きな永久歯が生えてくると、場所が足りなくなります。
乳歯がすき間なく、ピシッときれいに並んでいる。「うちの子、歯並びきれい」と思いますよね。でも実は、その状態だと、永久歯はきれいに並ばないことが多いんです。永久歯は乳歯より大きいので、生えてくるスペースが足りなくなるからです。
— 院長 廣田 正毅
場所が足りないと、永久歯は前後にずれたり、ねじれたり、重なったりして生えてきます。乳歯が抜ける前に、内側から永久歯が生えてくることもあります。
自然にきれいに並ぶことはある?
「成長すれば、そのうち並ぶかもしれない」と期待したくなる気持ちは、とても自然です。
そこから成長があったとしても、自然にきれいに並ぶことはなかなかありません。「並ぶかもしれない」と前向きに考えたい気持ちは、よく分かります。だからこそ、一度見せてください。
— 院長 廣田 正毅
自然に並ぶのを待つかどうかを決める前に、一度見てもらうことが大切です。 歯の重なり方や顎の大きさによって、様子を見てよいのか、治療を考えたほうがいいのかが変わるからです。くわしくは「乳歯がきれいに並んでいる」でも紹介しています。
重なって見える原因が、顎の大きさなのか、まだ生えていない大人の歯の位置や向きなのかは、見た目だけでは分かりません。
見た目で8割は分かっても、残りの2割は検査しないと分かりません。
— 院長 廣田 正毅
まだ生えていない大人の歯の数や位置は、お口全体のレントゲンで確かめます。検査でわかることは「子どもの矯正の検査でわかること」で紹介しています。
おうちで見てほしいこと
生え変わりの時期は、仕上げみがきのときなどに、次のようなことがないか見てあげてください。
- 大人の前歯が、前後にずれたり、重なったりしている
- 大人の歯が、ねじれて生えてきた
- 乳歯が抜ける前に、内側から大人の歯が生えてきた
- 歯と歯のあいだに、歯ブラシが入りにくいところがある
当てはまることがあっても、すぐに治療が必要とは限りません。気づいたことをメモしたり、写真を撮ったりしておくと、相談のときに役立ちます。 生え変わりの時期に見てほしいことは「6歳ごろ、前歯の生え変わりで見てほしいこと」でも紹介しています。
重なっているところは、みがき残しが出やすくなります
歯が重なっているところは、歯ブラシの毛先が届きにくく、みがき残しが出やすくなります。仕上げみがきでは、歯ブラシを縦に持って、重なっている歯を1本ずつみがくようにすると、毛先が届きやすくなります。
歯並びのことだけでなく、毎日のケアで気になることも、通っている歯科医院で相談してみてください。
子どものうちなら、顎を広げてスペースをつくれます
重なりの原因が顎のスペース不足なら、子どものうちは、顎を広げてスペースをつくる治療ができます。
顎を広げる、顎を前に出す、といった治療は、成長している子どもの時期にしかできないことです。
— 院長 廣田 正毅
当院では、顎を広げるのが得意な床装置で歯が並ぶ場所をつくり、必要な子には、マウスピースで細かく並べて仕上げます。床装置は院内の歯科技工士がつくっているので、成長にあわせて合わなくなってきたときも、すぐにつくり直しを相談できます。床矯正の仕組みは「床矯正とは?顎を広げる装置で「噛む」まで仕上げる」、使う装置は「装置の紹介」をご覧ください。
永久歯が生えそろう前に相談を
14歳ごろになると、歯はすべて大人の歯に生え変わります。顎を広げる治療ができるのは、乳歯が残っているあいだです。重なりに気づいたら、まだ時間があるうちに相談してください。 すぐに治療を始めなくていい子も多いので、まずは今の状態を知ることから始めましょう。
ガタガタの歯並び(叢生)については「ガタガタの歯並び(叢生)」でも紹介しています。
まとめ
- 永久歯は乳歯より大きいので、顎のスペースが足りないと重なって生えてきます
- 自然にきれいに並ぶことはなかなかないので、一度見てもらうことが大切です
- 子どものうちなら、顎を広げて歯が並ぶスペースをつくる治療ができます
お子さんの歯の重なりが気になる方は、個別相談・検査へ。まずは考え方を聞いてみたい方は、無料オンライン説明会をご覧ください。